『コーヒーの美味しいは作れる』
『コーヒーの美味しいは作ろうとして、初めてわかることがある』
『コーヒーの好みは自分で焙煎してみて、変わることがある』
この3つに集約されていると思ってます。
『コーヒーの美味しいは作れる』
焙煎は難しくはない。でも、奥は深い。
誰でもできるし、数回試せばある程度の出来になる。
ポイントさえちゃんと踏めば。
もちろん、プロの味と自分の味は違う。
でも、「美味しい」は作れる。
焙煎についてはこちらを順番に読んでいくといいですよ。
<珈琲メモ:焙煎したい4>焙煎した豆をプロに飲んでもらうといい。良くも悪くも総評してもらえます。でも、人によって意見は分かれる。
たとえば自分の焙煎豆を誰かにプレゼントしたとする。
その人が焙煎士でなければ、「美味しい」と返ってくる。
その「美味しい」は、普段飲んでいる味との違いと大差感じないから、そして、作りたてで鮮度が良く風味がいいから。
『コーヒーの美味しいは作ろうとして、初めてわかることがある』
焙煎の仕組みを肌で感じたり、豆の変化を垣間見て、焙煎の出来を気にして、「あ、うまくできたかも。悪かったかも。」と考えれるようになる。
出来に対し「自己評価」しようする。
「焼きムラがあるのに美味しい」「焦げてるのに美味しい」なぜ?それがわかることで、コーヒーの美味しい条件みたいなもののピースが埋まってくる。
「ムラがあることはいいこと悪いこと?」「焦げは悪いの?」「生焼けはいいの?」日本の焙煎士の焙煎は「均一」「同じ味を再現する」が最低限のライン。
(機械焙煎で焼きムラはほぼ作れないけどね)
飲む以外の判断基準ができて来て、コーヒーの奥深さを知ることができる。選択肢が増える、感じることが多くなる。
『コーヒーの好みは自分で焙煎してみて、変わることがある』苦味が好き、酸味が好き、今の好みをそのままにして。
焙煎でいろんな産地をためしてみる。
飲む以上に生豆の形状・色・匂いが違うことがわかる。
特に焙煎時の煙の香りはぜんぜん違う。
飲むだけで感じる感性の10倍感じ取れる何かがある。
そんな焙煎の煙を浴びて、飲んだ味はそれぞれに特徴があることがもっとわかる。
「この酸味好きかも」「この苦味は好きかも」「ロースト浅いのが好きだと思ったけど、間違ってテッカテカにさせちゃったこの深煎りも悪くないかも」コーヒーの感性は、飲む以外で燻られるものが沢山ありすぎて、焙煎に足を踏み入れると「何これ、選択肢が沢山ありすぎる」って実感しながら、選択する大変さを実感してニヤリとしてしまう。
焙煎を自分でできるようになると、それらの選択肢を自分で自由に選ぶことができる特典がつく。
今週は何の産地にしよう。
前回こんなローストだったから、今度はもっと深いローストにしてみよう。この産地の豆の煙はどんな香りなんだろうね。
1日目の風味と数日置いた風味、どう変化する?自分で焙煎した豆はどう変化する?コーヒーの感性がもっと自律的なものになる。
毎日飲むコーヒーが豊かになる。
ただでさえいろんなお店のコーヒー豆を買い比べたり、カフェ巡りをしているくらいコーヒーに人生注いでいる人が、そんなディープな世界に片足突っ込んだら、どんな末路になるか想像してみましょう。